
「っていう話があってね・・・・・。」
「そうか・・・ええやん。」
「本になればたくさんの人に見てもらえるとはおもうんやけど・・・」
「せやな。」
「でもな・・・巻頭がちょっと問題でな・・・」
「本の?」
「うん・・・なんか・・・お父さんのキャラのセクシーグラビアを載せたいらしい・・・」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」

よーないわっ!!!! なんでちょっと乗り気やねんっww
ああ・・・父は強くなってしまった・・・・オンラインゲームの説明をした時・・・「そんなんわし恥ずかしいわ・・・」って言ってた頃が・・・
なんだかもう・・・ずいぶんと昔のような気がする・・・・。

人は 「夢」 をみる。
希望・・・ 憧れ・・・
こうなれたらいいな・・・・ こうだったら幸せなのに・・・・ 人は様々な「夢」を想い描く。
そしてその「夢」が「目標」に変わったとき・・・
新しい冒険が始まるのかもしれない・・・・。

「意外ですね・・・お父さん・・乗り気なんですねぇ・・・」
「そうなんだよ・・・それもちょっと困ったもので・・・」
「またちょっとややこしい事になってきましたね・・・」
そうですよね・・・お父さんのセクシーグラビアを撮るなんて・・・
マイディーさん的には微妙な気持ちでしょうね・・・。
「でもなんか、おかしな話だな・・・・」

「クライブさん・・・起きてた!」
「寝てないよw」
「どの辺が気になる?」

「えー・・・何出版だ・・・」
「ゆるふわ出版!」
「そう・・・そのゆるふわ出版ってのがおかしくないか?」

「どうして?ちゃんとした出版社だったよ?調べたらちゃんとゲームの本も出してる。」
「FFの?」
「そうじゃないけど・・・ゲームの本。」

「それだよ、だいたいスクエニって自社で出版部門持ってるじゃない。」
「あるね。」
「やるなら自社でやるって言うんじゃねーの?そのなんとか出版に任せずにさ・・・」
「まあ・・・それはそうだよね。」

「それはそうだけど、その辺はモモゾノさんも出版業界の人だし、さすがにわかってる思うよ?なにか考えがあるはずだよ・・・クライブさん疑いすぎw」
「だってうまい話すぎるだろw」

「スクエニ側から何か出版のお話とかは無いのですか?」
「ないないないっwww」

「オンラインゲームの運営が気に入った一般プレイヤーを、自分たちの都合で持ち上げてそのプレイヤーだけいい思いさせる事なんか絶対無いよ・・・w」
「まあ・・・お客さんは平等に扱わないといけないしなw」
「だから運営側から そういう話は絶対出ない。」
「じゃあマイディーさんからお願いすれば、いいよってなるかもしれませんよ??」

「別に本を出したくてブログやってるわけじゃないしね・・・」
「まあ・・・たしかに・・・・」
「それになんか・・・スクエニさんに・・・

『なに・・・?貴様のブログを出版しろだと?・・・
ちょっと褒めれば調子に乗りおって…一般プレイヤーの貴様ごときが…
我々世界のスクウェアエニックスに指図するのか・・・
・・・・許さん! ここで人知れず死ねっ!!』
【注】マイディーの勝手なイメージです。

・・・・っとか言って殺されるのも嫌じゃない?」
「殺しはせんだろw」
「すごい想像力ですねw」

「死にはしないけど、せっかく褒めてくれてるのにそんな風に思われるのは悲しいじゃないw」
「その気持ちもわかるんだが・・・うーん・・・。」
モモゾノさんが書籍化の話を持ってきてから・・・FC内でも光のお父さん書籍化が話題になっていました。

マイディーさんは乗り気ではなかったけど・・・書籍化をOKしてくれないかなって・・・
みんなはちょっとワクワクしてたんですよね・・・。
だって・・・マイディーさんが行った親孝行が一冊の本になって・・・それをお父さんが読む・・・。
なんかそれってとても素敵じゃないですか・・・。
でも・・・私達のワクワクした時間は・・・そんなに長く続きませんでした・・・。

それから数日後・・・モモゾノさんがじょびハウスに再びやってきました・・・
しかもなぜか・・・プリプリと怒っているのです・・・。

「え?どういうことですか?ちょっと詳しく聞かせてくださいっ」

「ほんっとあの人たちサイアクですよ~♪」
「いや・・・あの詳しく・・・・」
「モモゾノ!ぷんぷんですっ♪」
「ぷんぷんはいいから・・・詳しく・・・」

「今日ね、天気良かったから・・・・モモゾノ、スクエニさんに行ってきたんです。」
「え?」
「え?」

【え?あるちゃん・・・今この人スクエニって言ったよね・・・】
【はい・・・】
【なんでスクエニさんに行ってるの?まだ本やるとも言ってないのに・・・】
【わかんないです】
【そんな話まだしてないよねっ?ねっ?】
【わかんないですっ】
【で、なんでプリプリ怒ってんのっ!?】
【わかんないですーーっ!!】

「ほんと困った人たちです・・・モモゾノが怒ってる理由はですね・・・」

『ごめんください♪私ゆるふわ出版のモモゾノです♪
【光のお父さん】をうちで書籍化したいので、うちの本でFF14のSSを使っても良いですかぁ?』
「?」
『FF14のキャラクターのグラビアとかするんで写真使っていいですかぁ?うちの出す本で!』

「うち自社に出版ありますから・・・やるなら自製でやりますよ。」

『・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・じゃあもういいです。』

「はい」
・・・・ってなったので、朝マックして帰ってきました。
モモゾノ、ハッシュドポテト大好き♪ 思わず2個食べちゃいましたw
おいちっ♪

「朝から・・・・ハッシュドポテト2個とか・・・・・

・・・・・どう考えても昼から胸焼けするぞっ!!」
「マイディーさん、別にそこはどうでもいいとこです。」
マイディーさん・・・・また混乱してきてる・・・・・・・!

「っていうか・・・なんの策も無く行っちゃったんですか?」
「いい天気だったもので・・・・♪」

「そら・・・そうなるでしょ・・・・当然そうなるでしょっ!!」
「なんの・・・計画も無く・・・・・」

「まさか自社に出版があるとは・・・予想できませんでしたぁ♪」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」

【あるちゃん・・・・】
【はい・・・・・・。】
【きっと・・・今頃スクエニさんでは・・・】
【はい・・・・・。】

「今日【光のお父さん】をうちで出版させろってやつが来てさあw」
「え?うち出版部あるのに?なんで他社で出すねんww」
「しかもグラビアやでw マイディーアホやろ?w」
「アホやなあいつ・・・w」
「調子乗りすぎやろw アホやで・・・w」
【注】マイディーの勝手なイメージです。

きっと・・・こんな風に思われて・・・・
僕・・・うんうんって話聞いてただけやのに・・・・・
僕がアホみたいに・・・おもわrて・・・
【注】マイディーの勝手なイメージだと思いたい。

「そんなわけで残念ですが書籍化は無理でっす♪ これからもブログがんばってくださいね♪」

「さよなら~♪」
モモゾノさんは本当にあっけなく・・・私たちの方を、振り向きもせずに走り去っていきました。

「ああああああああーーーーっ!!」
「マイディーさん・・・・・」

「どうしてこんな目にばっかりあうんだっ!!」
あの日・・・マイディーさんはそう言って崩れ落ちた・・・。
私もかけてあげる言葉が思い浮かばなかった。

それは「光のお父さん」計画は完遂したものの・・・連載が止まっていたあの頃のお話。
マイディーさんは「書けない」と言っていたけれど・・・・
本当はもう「書きたくなかった」のかもしれない。

あの時、私は足早に走り去るあの人の背中を見ながら・・・なんとなくそう思ったのです。

ちょっと離席するね・・・・。
麦茶飲んでくる・・・・。

マイディーさん・・・・。

さすがに今回はなんて言葉をかけていいか・・・・。

今はそっとしておいてあげよう・・・。

そっと・・・・
しばらくは、マイディーさんにお客さんが来ても、私が対応するようにしよう・・・・。

それから数日がたったある日の事でした・・・・。

「こんばんは。じょびハウス・・・やっとみつけました。」

?

ル・・・・ルガディン族・・・・・?

「マイディーさんはおられますか?」
しばらくは、マイディーさんにお客さんが来ても、私が対応するようにしよう・・・・。

そう思ってたのに・・・私はそのルガディンさんを見て・・・・圧倒されたのか・・・
それとも今までの人とは違う・・・何かを感じたのか・・・・
【マイディーさん・・・お客様です・・・お通ししますか?】
この人はマイディーさんに繋がないといけない。そう感じたのです。
そしてこの出会いが・・・私達のとてもとても長い 新しい旅の始まりになったのです。

光のお父さん書籍化の話は無くなり、書籍化したかったわけでもないのに心に深いダメージを受けたマイディーさん。
そこに突如現れたルガディン。 彼はマイディーさんに自分の夢を語った。

「そうですね・・・この世界では・・・【ぴぃ】とお呼びください。」
自らを「ぴぃ」と名乗るルガディンの夢をきっかけに、大きな運命の歯車が音を立てて回りだす。
次回、光のぴぃさん第4話
「え?・・・・・今・・・今、なんて言いました!?」
お楽しみに。
つづく。
- 関連記事
-
- 光のぴぃさん第5話 「それは当然の試練であると思った。」 (2016/08/29)
- 光のぴぃさん第4話 「それを聞いた時、僕は呆然とするしかなかった。」 (2016/06/30)
- 光のぴぃさん第3話 「それはそうだろう。当然そうなるだろう。」 (2016/05/28)
- 光のぴぃさん第2話 「それは誰も得しないだろうと僕は思った。」 (2016/05/12)
- 光のぴぃさん第1話 「それは悪魔の囁きだった。」 (2016/04/30)