
「ここが・・・雪国・・・クルザスですか?」

「はい・・・父はLV9でここに来たんです・・・。」
「信じられない・・・。」
「僕も信じられませんでしたよw」

「さらに この先のドラゴンヘッドまで歩いていったようです・・・。」
「え!?まだ進むんですか?」
「あそこに見える町がそうです、ここからは一本道・・・行ってみますか?」
「・・・お願いします。」

人は 「夢」 をみる。
希望・・・ 憧れ・・・
こうなれたらいいな・・・・ こうだったら幸せなのに・・・・ 様々な夢を想い描く。
そしてその「夢」が「目標」に変わったとき・・・
新しい冒険が始まるのかもしれない・・・・。

光のお父さん計画の完遂から数ヶ月が過ぎた。
今思い返せば、この頃から私たちFC:じょびネッツアのまわりで色んな事が起こり始めたんです。

ゲームサイトのインタビューを受けてからは、いろんな人がマイディーさんを尋ねてくるようになった。
でもマイディーさんはすごくテキトーなので・・・その辺りの管理を私がするようになったんですよね・・・。

私はアルテミシア、FCのみんなからは「あるちゃん」って呼ばれています。
旧時代のマイディーさんのブログを見て新生エオルゼアに憧れて、サービス開始と同時くらいに一撃学園に入った1期生。
きりんちゃんやめるくんたちより先輩になるのでみんなの面倒を見てるんですが・・・
なんというか・・・

「あるちゃん、式次第作ってぇ~」
「なんでもっと早く言わないんですか・・・・」
この人が一番手がかかる・・・・。
私たちじょびネッツアは、そんな毎日を送っていました。
しかし・・・

2015年の新生祭が盛り上がりもひと段落し、秋の風で少し涼しくなってきた頃・・・・。

一人の怪しい人が、じょびハウスにやってきたのです。

「こんにちは。あなた、あるちゃんさんですね~?」
「そうですけど・・・どちらさまですか?」

「あるちゃんさん・・・。いつもマイディーさんのブログで拝見しております・・・
申し遅れました、私とある企画会社のサナダと申します~。

今日はマイディーさんにご用がございまして・・・おられますか~?」
み・・・・見るからに怪しい感じの人だぁ・・・・。
でもマイディーさんを尋ねてきたお客様だし・・・私はとりあえずマイディーさんに取り次いだ。

「こんにちわ!僕がマイディーです!」
「ああ・・・マイディーさん!!お会いしたかったです~」

「よくできまちたね~、えらいでちゅね~」

中身大人なのにな・・・・・。

(なに・・・この人大丈夫?)
(知りませんよ!なにかマイディーさんに用事があるそうですよ?)

「失礼しました・・・マイディーさん・・・いつもブログを拝見させて頂いております。」
「ありがとうございます・・・・。」
「実はですね・・・連載されている『光のお父さん』について、お願いしたい事がございまして・・・。」

「お願いしたいこと??」
「まあ・・・中にどうぞ。」

「お邪魔いたします~・・・フフ。」

FC:じょびネッツア マスタールーム兼応接室。
マイディーさんにご用事のある方は、この部屋に通すことになっている応接室。

「で、お願いというのはなんでしょう?」
「いやー・・・実はですね、私いろんなゲームのアドバイザーや企画を仕事にしておりましてネ!」
「はあ・・・。」

「今回マイディーさんの『光のお父さん』を読みまして・・・あ・・・これだ!!これこそ私の求めていたものだっ・・・・!!
そう思いましてねぇ・・・・。

親子の心温まるストーリー・・・そしてゲームの魅力をうまく伝えている・・・」
「はあ・・・ありがとうございます。」
「短刀直入に申し上げますと・・・

『光のお父さん』を・・・私の手で【書籍化】させて下さい。」
・・・・・!!!!!!

「書籍化!?本屋さんで売るんですか?? アレを??」
「マイディーさんすごい!」
書籍化って・・・光のお父さんの本が出るってことだよねっ!すごい!!

「はい!報酬としてマイディーさんには【200万】お支払いします!」

「にひゃくまんっ!!?」

???? なんかすごい話だけど・・・。
本を出版したら「印税」とかそういう収入になるんじゃないのかな・・・・。
報酬200万ってなんだろ・・・最初にどーんと入るのかな??
そういう仕組みなのか・・・わかんないけど・・・。
でもなんか・・・ちょっとうますぎなお話のような気がする。
マイディーさん・・・大丈夫かな・・・・。
「にひゃくまん・・・・。」

にひゃくまん・・・・にひゃくまんってなんだ・・・・。
こういう場合のそれは多いのか?少ないのか??本とか出した事もかかわった事もないからわかrない・・・
どうなんだそれ・・・・いいのかわるいのか・・・そうだ!こういう場合派・・・れ・・・・れいせいになって・・・
そうだ・・・自分の輪kる世界で・・・わかる世界で・・・換算して計算して・・・
ガンダム!! おちついてガンダムで換算しないと・・・?

にひゃくまん・・・一番安いザクのプラモデルが・・・1個300円。
オデッサの戦いでザクは1100機投入されたって何かで見た。(非公式)
つまり300×1100=330,000 そうなると・・・330,000=1オデッサってことか。
てことは・・・2,000,000÷330,000=・・・6.1・・・
200万=6オデッサ!?
おいおいおいおい・・・・・1オデッサでジオンはあと10年戦えるんだよっ!?

あるちゃん・・・200万あれば、ジオンは・・・
あと60年・・・・戦えるんだよ・・・
60年もあればビグザムの量産もジオングの足も・・・
それはつまり・・・!!

「ジークジオン!!」
「ちょっと何言ってるのかわかんないです。」
「?????」

「あ、ごめんなんだっけ・・・」
「書籍化のお話ですよ?大丈夫ですか?」
だめだ・・・マイディーさん壊れてる・・・・;

「ありがとうございます!突然の事でびっくりしましたw 『光のお父さん』が書籍化して本屋さんに並べば、ブログよりも多くの人がオンラインゲームに興味をもってくれるかもしれませんねっ!」

「はい・・・でも・・・ひとつ大きな問題があります・・・・。」
「問題?」
「はい・・・・

『光のお父さん』・・・良いお話なのですが・・・ゲームがまずいですね。
なんたって天下の「ファイナルファンタジー」ですからね・・・。
光のお父さんは、これの二次創作という事になります。
つまりFF14の運営元であるスクウェアエニックスに出版して良いかの「許可」を取らないといけない。
「なるほど・・・。」

そんなの無理ですよww なんせ相手は超大手・・・。
しかもFFともなれば、看板作品ですし・・・・
関係者でもない、赤の他人のブログの書籍化なんて、許可するわけがありませんw」
「まぁ・・・それもそうですね・・・。」

「はいw そこで!僕からの提案です!!」
「はい・・・。」

「僕の知り合いが運営しているオンラインゲームがあります・・・
FF14ではなく、そのゲームをお父さんとやってたという内容に変えちゃいましょう!」

「変える・・・? 内容を・・・?そんな・・・」

「無事、お父さんへの親孝行も見事成し遂げたわけですし・・・w
あ、内容はこっちで変えますんで・・・それで200万です。」
「ゲームだけ違うゲームに挿げ替える・・・」
「はいw」

ば・・・・買収・・・!?
ようは・・・光のお父さんのネタをまるっと200万で売れってこと・・・・。
光のお父さんを違うゲームの宣伝材料として使うってことだ・・・・。
すごい事になってるよ・・・・。
たしかにおいしい話かもしれないけど・・・・そんな事したら私たち・・・じょびは・・・・
マイディーさん!!

「まあゆっくり考えてください!どうするのが良いかw では、お返事お待ちしてますw」
「はい・・・・」

それはきっと・・・マイディーさんにとって・・・悪魔の囁きだったに違いない・・・・。
-数日後-

「あーw あれは断ったよーw」
「そうなんですか?」

「オンラインゲームを世に少しでも広めるためには良い選択かもしれなかったけど・・・・
さすがにアレをよそのゲームに売り飛ばしたとなると・・・スクエニさんにも周りのユーザーにもしめしがつかないよw」
「さすがに、私たちもエオルゼアにはいられなくなりますよねw」

「そうそうw 別にお金には困ってないしねw 200万ぽっちで仲間は売れないよw」
「でも200万ですよーww」

「そうかな・・w 200万なんて新式の防具揃えたらすぐ飛んじゃうよw」

「マイディーさん・・・・」
「はい・・・・w」

「あれたぶん・・・ギルじゃなくて、円ですよ・・・・。」

「・・・・・・・ちょっと・・・・メールしてくる。」
「おさえろーっ!!」

2015年 9月16日・・・昨年の秋に起こった書籍化騒動はあっけなく幕を落としました。
しかし・・・今思うと、それはその後、私たちに起こる大きな事件の前兆に過ぎなかったのだと・・・私は思う。

買収未遂事件から数週間後、また新たな書籍化の話がマイディーに舞い込む。
今度はちゃんとした出版の会社・・・・。
しかし・・・その企画がまたもマイディーを悩ませる。

次回、光のぴぃさん第二話
「ぐ・・・グラビア!?アバターのっ??」
お楽しみに。
つづく。
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