
無事、妹とエテーネの村へと戻った絶対王(自称)マイディー。
幾多もの困難を乗り越え、無事、妹と再会。待たせた罰としてか、妹から珍妙な帽子をかぶるよう圧力をかけられる。
さしもの絶対王も最愛の妹のお願いを断ることはできず、禍々しい帽子をかぶり、村へと戻るのであった。

この帽子・・・最初は嫌だったけど・・・なんか・・・なじんできた・・・。あっというまに・・・。
しかもなんだか・・・力が沸いてくる・・・。
そうか・・・

やばい。この帽子やばい。
さすが私の最愛の妹が作っただけある。
しかもこれ、どこにも売ってないしな。ワンオフだしな。
もうさっきから 札束風呂 しか見えないしな。やばい。
天才錬金術師のさいかわ妹が作った帽子の潜在能力を感じながら、私は村へと戻り、戻った旨をめがねに報告した。
あの権力者のばあさんから重大な話とやらを聞かなくてはならない。

めがねは自分があのばあさんを起こすと言う。
まあいいだろう。寝起きのばあさんは機嫌が悪いらしいからな。
ヘイトはお前が稼げばいい。

さあ行け!タンク!
ばあさんの逆鱗に触れ、怒られた所にスッと入り、妹の謝罪をしよう。
「寝てらっしゃるから、私は止めたんですよ~♪」とか言っておこう。
ドアを開けるめがね。
そして私は・・・ドアの向こう側の信じられない光景を目の当たりにした・・・。


な・・・・なんだこいつっ!?
一人の老婆が・・・全体重を片腕で支え・・・立っている!
私は獣のような直感で悟った・・・・こいつには・・・・勝てない!!
さらにその老婆は片腕の力だけで・・・・空中高く飛び上がった・・・・!!

これがッ・・・!

これがッ・・・!!

この村の全てを支配するッ・・・!!

絶 対 権 力 者 ・・・ アバ ・・・!!
こいつに触れるものは死を意味するッ・・!!
私たちはとんでもない MONSTER を目覚めさせたのでは・・・!?
終わった・・・エテーネの平和は終わった・・・。
妹の失敗を謝らねば・・・即効で丸呑みされるかもだけど・・・・。
そのタイミングを計ろうとしたとき、アバ様は勝手に話し始めた。

カメ様のお告げを伝える。村人を集めろ。
さもなくば殺す。 最後の一言は実際に口にはしていないが、空気が伝えてきた。

エテーネの村は代々このカメのお告げを信仰してきたようだ。
時々、このカメ様がアバ様にお告げをするらしい。それによってこの村は動く。
そもそも本当にそんな声が聞こえているのか、勝手にアバ様が言っているのか・・・それはわからない。
だが、逆らうことができないので、従うしかない。

数秒で集まる村人たち。
集まるか、死か。そりゃ集まる。誰だって死にたくはない。

アバ様は全員が揃ったのを確認し、カメ様のお告げとやらを語りだした。

まもなくエテーネの村は・・・大いなる災害により滅びる。
ひとり残らず死に絶えるじゃろう!

このばあさん・・・正気か!?
いきなり何を言い出すかと思ったら・・・みんな死ぬとか・・・・。
ばあさん・・・寝起きで、とんでもない事言い始めたで・・・。
ソースは?・・・ソースはカメでしょう??

え? この村・・・大丈夫?
またとんでもないこと言い出したでー・・・とか思わないの?
ピュアだ!! ピュア村民!!
しかし・・・アバ様は、そんな自分の疑念を払拭することなくつづけた。

だが 光明が残されていないわけではない!

北の洞窟に咲くという「テンスの花」。
これを持って帰ってくれば、滅びの運命は避けられるという。
どういう理屈でそうなるかはわからない。
無論、ソースは 例のカメだ。
そして・・・
北の洞窟まで行って「テンスの花」を取ってくる役目をおおせつかったのは・・・

マイディー、はなちゃん、そして・・・めがね。
そんな、エテーネ村最強ユニット総選挙の結果発表のすぐあと・・・
村に異変が起きた!!

「魔物だ・・・!!」
「魔物が村に入ってきたぞ!!」

あれは・・・!前に私が倒したオニオーン!!

まさか・・・私の究極絶対魔法「ヒャド」を受けて生きていたのかっ!?
ならば・・・・今一度凍てつかせてやる・・・!!
あの時のヒャドとは違う・・・もっとすごいヒャドをお見舞いしてやる!!
見るがいいっ!妹の作った帽子の力・・・!!
今こそ使う時が来た!!

来い!!風よっ!!
来ねえ!風こねえ。すぐこねえ。
そよっとでもいい。来てくれ。

あっ!めがねっ!!

ばっ!

ひゅんっ

どがっ!!

こっ・・・これはっ!!
一撃でオニオーンを倒した・・・・!?
素人目にはすごい魔法のように見えただろう・・・・。
だが・・・度重なる戦いを繰り返してきた絶対王である私にはわかる・・・!
これはまぎれもない・・・・

帽子の力だ・・・・!!
私のほかにも・・・帽子の力を使うファイターがいたとは・・・。
めがね・・・みくびっていたぜ・・・・。

お前となら・・・テンスの花・・・取ってこれるかもな・・・。
だが、これだけは忘れるなよ・・・・。

「お前を倒すのは、この私だ。」
それまで死ぬんじゃないぞ・・・めがね。
こうして、絶対王のテンスの花を求める長い旅が始まったのであった。
つづく。
ぼうけんのしょ
アバさまのはなしをきくことができた。
どうやらエテーネのむらがピンチらしい。
3にんのちからをあわせて、テンスのはなをてにいれなくては。
めざすは きたのどうくつ だ。
いそがねば。
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