
なかなかストライクなアプリを発見したのでご報告です。
今回ご紹介するのは・・・その名も「ゾンビ彼女」。
とても悲しく、とても苦しく、とても愛おしいアプリです。
ある日、愛する人がおぞましいゾンビになってしまったらどうしますか?
というキャッチコピーに胸を打たれ、ダウンロードしました。
ある日、彼女の住む町が大爆発をおこします。
心配して駆けつける主人公。しかし町は焼け焦げ、あたりにはゾンビが徘徊している・・・。
主人公はその中から・・・彼女らしい一体のゾンビを持ち帰ります・・・・。
それが・・・こちら・・・

彼女です・・・。
美しかった彼女は直視するに耐えない肉塊となり、ずるずると部屋を這いずり回ります。
主人公ができる行動はわずかに3つ。

彼女にご飯をあげる。
彼女と話す。
ご飯を取りに行く。
以上・・・・・。
とりあえず・・・何があったのか聞いてみたい所・・・。
彼女と対話を試みます。

ゾンビとなった彼女は、知性を失いうまく人語を話せないようです。
そこで主人公はある行動に出ます。

町を徘徊するゾンビを斧で殺め、緑色の脳を取り出し・・・

彼女に与え続けます。
脳を与えることで彼女に知性をつけていく・・・・。
すごい発想ですが、それが功を奏し・・・。

彼女は徐々に人の形と人の言葉を取り戻していきます。

主人公は考えます。
このまま脳を与え続けていけば、少しずつでも人の形と知性を取り戻していき・・・
いずれもとの状態に戻るのではないか?

主人公は来る日も来る日も彼女に脳を与え続けます。
しかし、会話を続けていくと、ある事実に気づきます。
彼女は、記憶を失っているのです。
脳を与え続ければきっと記憶も戻る。そう信じて脳を与え続けるだけのゲーム・・・。
しかし・・・このゲームの魅力はそこにあります。

少しずつ人に戻っていくというビジュアル。会話・・・。それがなんとも献身的な気持ちにユーザーを導きます。
彼女は人間にもどりつつ、女性としての自我も取り戻していく。
自分の醜い姿をどんな気持ちで受け入れていくのだろう。
今までに味わったことの無い感情、こんな事になってしまった悲しみ。
ただタップしているだけなのに、どんどんとこの世界に引きずり込まれていく。
そして彼女との会話の中に・・・事件の真相らしきものが徐々に浮かび上がってくる。

屋敷、雨、断水、井戸・・・・・。うっすらと事件の全貌がわかってくる・・・
しかし・・・主人公はそんな事はどうでもいいようだ。
ただ彼女がもとに戻ればどうだっていいと言わんばかりに脳を与え続ける。
このあたりの雰囲気は秀逸。
そして・・・いよいよ人の形を取り戻し、普通の会話も出来そうなってきた頃・・・違和感が生まれる。

果たして・・・このゾンビは・・・本当に彼女なんだろうか?
そして主人公は・・・というかプレイヤーは・・・このゾンビが彼女かどうかはさほど重要ではないような気がしてくる。
うまい具合に感情が入り・・・この頃にはこのゾンビの事が好きになってしまっているのだ。

彼女はほぼ完全に復元しつつある・・・・。
彼女と主人公ではなく、このゾンビと主人公の関係ができあがっていく。
そして訪れる・・・人間の姿を取り戻すとき・・・・。

このゾンビの人格とお別れする日。
元の生活を取り戻すと同時に、このゾンビとすごした日々が終わりを告げる。
最後の脳を与え、彼女は・・・ゾンビ彼女は最後の進化を遂げる・・・・。

そしてプレイヤーは知る。
衝撃的過ぎる真実。

とにかく秀逸なのは、この独特の世界観と台詞回しだけで空想を広げさせるテクニック。
この世界観にぴったりと合った音楽もすばらしい。
ゲームとしては単純なのかも知れませんが、これだけ感情移入させられるのはすごい。
気持ちが悪いゾンビがなぜかかわいくて仕方なくなる不思議・・・・。
今までに味わったことが無い感情を呼び起こす、不思議なアプリでした。
無料なのでぜひ!おすすめですw
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