潮風とねずみ岬の思い出

    潮風とねずみ岬の思い出

    2010年の7月、その日ミコッテのマイディーさんはエオルゼアにやってきた。

    もう2年半ほど前になるのかあ。

    当時はウルダハもグリダニアも無く、リムサ・ロミンサしか無かった。

    ダラカブの落下を食い止めるため、各地に散らばる「十二神秘石」に祈りを捧げる旅を続けるミコッテのマイディーさん。

    旅はいよいよ終盤に差し掛かり、残る秘石はあと4つ。そのうち3つがこのラノシアに眠っている。

    潮風とねずみ岬の思い出1

    一つ目の秘石は見上げないといけないところにあり、結構手こずった。

    見つけたら後は祈るだけ。なんなくラノシアの1個目をクリア。

    次はリムサ・ロミンサだ。

    ミコッテのマイディーさんにとってリムサは始まりの街。

    潮風とねずみ岬の思い出1

    βテスターとして、このエオルゼアに降り立った。

    マイディーさんが初めてこの世界に来た時は、調理師と錬金術師が無く、何かを作ってもいずれワイプされるので生産自体あまり意味が無かった。

    だから戦闘にあけくれる毎日。とは言うものの、フィールドはリムサとラノシアしか無く、フィールドのモンスターも数が極端に少なく冒険者の方が多かった。

    それもそのはず。みんな同時にスタートするので、プレイヤー全員が同じレベル帯なのだ。狩場も重なって当然。

    潮風とねずみ岬の思い出2

    エオルゼアに住む全ての冒険者が初期装備だった頃の貴重な1枚。

    wikiなんかは無く、LSどころかロードストーンやフレンドリストすら実装されていない。
    おまけに海外の方々とサーバーの棲み分けすらしていなかったのでオープンチャットは外国語がほとんど。

    情報なんかは何もない。全て自分で確かめないといけなかった時代。

    一般的なフィールドのモンスターは狩り尽くされ、フィールドにモンスターがおらず、POPするのを待つ冒険者がずっと棒立ちしている。

    ねずみの一匹すらとても貴重な時代だった。効率の良い狩場の情報は誰もが欲しがる情報だった。


    潮風とねずみ岬の思い出4

    そんな生活の中、マイディーさんは、偶然にもひとつの狩場を見つけ出した。

    それがここ。ねずみ岬。

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    エールポートのやや南。洞窟を超えると小さな岬があり、ここにねずみが生息していた。

    ここはまだ誰にも発見されておらず、ねずみが狩り放題だった。

    ここに篭れば、半日ほどで職ランクは10まで持っていけるという当時で言えば価千金に匹敵する狩場情報だった。

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    それを自分で見つけた喜び。

    それは今までのオンライン生活の中では中々味わえない新鮮な喜びだった。

    フロンティアスピリッツ。

    そういうものが当時のエオルゼアには蔓延しており、それはとても刺激的で楽しい毎日だった。

    オンラインゲームにおいて情報は命だ。
    今となってはwikiやロードストーンを見たり、LSの仲間、フレンドに聞く等で簡単に この世界の最新情報が手に入る。

    当時に比べ、とても便利になった。しかし・・・

    その分失われたのは、「自分で見つける」という喜びなのかもしれない。

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    スタートした時は、ほとんどみんながソロだった。しかし、2年という時が経ち、情報の流れが出来上がった。

    新生になっても、この情報の流れは継続され、新生エオルゼアが丸裸になるのも時間の問題だ。

    恐らく、あの頃のような感動は少なくなるだろう。ひとつひとつの情報のありがたみも薄いものになるだろう。

    ねずみ岬を再び訪れ、その考えに至ったとき・・・

    エオルゼアに生きる者として、
    それはなぜだか悲しいと思った。


    もう一度・・・この大好きなエオルゼアでそういう冒険をしたい。

    世界が全く新しく生まれ変わる「新生」はエオルゼアでもう一度そういう冒険をする最大のチャンスだ。


    その喜びを手にするには・・・新生後に 全ての情報をカット する必要がある。

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    じゃあ・・・wikiやロードストーンを見なければいい。それで情報は少なくなる。

    ゲーム内で得られる情報だけで、プレイする。

    そうする事で、ひとつひとつの情報が輝き、発見の喜びを大きくする事ができるっ!!

    それいい!!そうすれば初期の頃ように毎日が新鮮で楽しい新生生活が送れるんじゃないかっ!?

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    だめだ・・・

    全ての情報の中には「LSでの会話」も含まれてしまう。

    「今日どこどこでこんなの見つけたよ!」
    「あそこの敵にはあれが効いたよ!!」
    「それ作れるから作ってあげるよ!!」

    そういう会話はLS内で毎日飛び交う。

    この情報をカットするには、みんなにそういうネタバレするな!なんて言って規制をかけると可能だろうけど、
    そんな事できるはずもないし、絶対にしてはいけない。

    そうなると自分がLSを抜けるしかない。

    情報を仲間と共有し、共に感動していく。

    それは素晴らしい楽しみであり、何事にも代え難い喜びだ。

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    今のLSは2年間の冒険の末たどり着いた最高の宝物。

    毎日疲れて帰ってきても緑の文字を見るだけで元気をくれた、最高の恩人たち。

    そんなLSを・・・みんなのもとを離れる事なんてできるわけがない。

    LSを抜け、日々流れる情報を得ずに生きる。

    そういう生活に興味がない訳ではないけど、ううん・・・すごく興味があるけど・・・

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    そんな事、マリンバさんには言えない。

    自分の留守中にじょびのメンバーの面倒を見てもらい、自分のLSだけでも大変だろうに色々まかせているマリンバさんにこれ以上負担をかけるのか?そんなわがまま言えないし言っちゃいけない。

    ただでさえ、格闘しかやらない!なんてわがままをLSのみんなには言っているのに・・・
    あまつさえ抜けて一人でやってみる!なんて言えるわけがない。

    この子はすごく優しいから、自分が「そうする!」って言ったら「わかった!」って言ってくれると思う。
    自分の中の色々を押し殺して。


    潮風とねずみ岬の思い出13

    集団で生きるということは、自分の中からこみ上げる何かを時に殺さないといけない。

    そうする事で集団は調和し、対価として安心を得られる。そういう葛藤の繰り返しが集団で生きるということだ。


    静かでいて熱く楽しい安定した毎日。

    2年間の冒険の果、やっとそれを手に入れたんだ。

    自分の中に出てきた欲求に負け、それを手放すことは良い事ではない。

    生まれ故郷であるラノシアの巡礼を終えたミコッテのマイディーさん。

    最後の巡礼地、モードゥナへ向けチョコボを走らせる。






    2010年、11月9日。

    ちょうど、今から2年前に抱いた「怒り」と「誓い」。



    そして

    巡礼の果てにたどり着く「答え」。


    エオルゼアの崩壊とともに、新たに始まる新世界。


    それは終わりという名の希望。


    ファイナルファンタジー14。
    もう間もなく、現行のエオルゼア・・・サービス終了。



    明日に続く。

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