しびれた・・・。龍が如く7クリアしました。いろんな方向にぶっとんだ作品でしたが、ストーリーが実に良かった。
特にエンディング前のやりとりは、ただただ「春日一番」にしびれましたね。
春日一番というキャラクターは架空の存在なのですが、あのラストシーンは「命」を感じましたね。
すごいですよ、キャラクターの演技、声優さんの力量、そしてここまでのストーリー、音楽、それらがもう完全に高い次元で融合しててもうそれがゲームである事や、作られたお話である事を忘れてしまう。ただただ「春日一番」という人間を感じるそんな名シーンだったと思います。そのシーンは、動画なんかでも見る事はできるかもしれませんが、それだけではあまり意味が無い。ここまでの過程を自分自身で体験してきたからこそ得られる感動だと思いましたねー。
■ 最初から最後まで一貫して春日一番。真っ赤なスーツで、金のネックレス。ワイルドなアフロヘアーに太い眉毛とひげのおじさん。
これがこのゲームの主人公「春日一番」なんですよね。見た目からシャープでクールな前作までの主人公桐生一馬とは全く違う。
まずこの見た目が嫌っていう人も多いと思う。どうしても桐生ちゃんと比べたりしちゃいますもんねw でもね、やっぱり人は見た目じゃないなあってゲームをやると感じますよw
このアフロもですね、ちゃんとした
「理由」があってですねw もうねw ゲームをプレイしてその理由を知った時にはねw
「なんとかしてやりてえ」って気持ちになりますよw そのあたりから徐々に春日一番に惚れ始めますw
■ ゲーム脳。そんな春日一番ですが、実は子供の頃に遊んだドラクエが大好き。なんでもドラクエ的に見えてしまうゲーム脳なんですね。
今回から龍が如くは戦闘が昔ながらのコマンドバトルRPGとなり話題になりましたが、「極道」と「RPG」が実はかなりうまく融合するんだという事に気づかされる。
主人公はわけあって、ホームレスという社会的立場が低い位置に落とされるんですが、それって社会的レベルが「1」になった感じで、そこから仲間をみつけ、ハローワークで職についてレベルを上げていく。ドラクエの生みの親である堀井雄二さんの名言
「人生はロールプレイング」を地で行く設計になっているのがおもしろい。ゲームを進めて行くと、なるほど
魔法はこういう表現かとか、あ!
ダンジョンはこういう風にw という現実世界を無理やりファンタジー化しているその
無理やり感が最高ですw RPG好きには小学校の頃、割と誰でも妄想したようなことを大人たちが真剣にやってるわけですから、どんどん引き込まれていくw
■ スジモン。冒険を進めていく上で、欠かせないのがスジモンたちとの戦闘。ドラクエとかだと世界にいろんなモンスターが徘徊しているんですが、現実社会も実は似たようなもので・・・・w
その筋の怖い人たちが徘徊しているわけですよw それらをこの世界では通称「スジモン」と呼んでいるわけですねw
そしてこのスジモンたちがですね、もうね・・・
滅茶苦茶です。 もうね・・・やばいw
例えばこのSSの
「ローションまみれ」というスジモンですが、こちらに攻撃してくる時、たまに自分のローションで足を滑らせて転んだりするんですね・・・そんでその動きが毎回笑ってしまうw
しかもRPGですからね、ローションまみれ、ローション使い、キングヘルスとバージョン違いがいたりする。
そんなヤバいスジモンたちがなんと
252種類もいるという・・・。
実はこの世は地獄だったんだなってあらためて感じられますw
■ 龍が如くでしか味わえないサブクエスト。龍が如くのサブクエストは、基本的に頭がおかしい。抜群におかしい。最初はえ!?何それ!?って思う事が多いんですが、後半はなれてくるので、ソープで遊んでいた所、おばあさんが救急車で運ばれたという報を受け、あわまみれのまま飛び出してきた男性を、泡が落ちる前に紳士服屋さんに連れて行くというクエストも普通に感じてくる。そういうノリのサブクエストが充実しているのは龍が如くだけだと思うw
しかもオープンワールドで移動中いつでも起こってしまうので、誰かの命が危ない!急いでどこどこに行かねば!という時でも、発生したりしてかなりカオスになっていくw
どう考えても危機的状況なのに、マゾすぎていろんな苦行で悦に入っていたら身体が鍛えられてしまい、あらゆる痛みを感じなくなった人の悩みをきちんと聞いてあげる春日一番に惚れる。
■ 今作からやってもへっちゃら。さすがにシリーズ第七弾ともなると、そこから始めても大丈夫かなと思って戸惑ってしまうかもですが、7から主人公が変わって新しいお話になっているので、その辺りは心配無用です。旧作の主人公たちも登場しますが、伝説のレジェンド的に出てくるのであまり繋がりがわからなくても大丈夫。 ただ1か所だけ、「それはないわ・・・」って思わされるところがあった。とある人物との戦闘で、あきらかに要求レベルが爆発的に跳ね上がる所がある。旧作を遊んでいると、その理由もわかるのですが、7から始めるとそのキャラクターに愛着が無いので不条理に感じるかもしれない。
でも、昔ながらのRPGなので、レベルを上げて装備を整えれば勝てるのでご安心を!
むしろクリア後、1~6に興味を持つかもしれませんねw
■ でも!!クリア前に書いた記事だと、ホームレス体験とか、サブゲーム面白い!とかぶっとんでる!という部分を中心に書いていましたが、クリアした今、読み返すとまったくわかってなかったなと自分で思う。
このゲームのすごい所は、やはり「春日一番」という人物を追っていく1本のストーリーだった。この部分だけは、かなり真面目に作られていて素晴らしい一本筋になってます。
完成された人格を持った主人公ではなく、40代でホームレスまで落ちてしまった男が、仲間と共に泥をすすりながら生き、成長していき、大きなことを成し遂げる。物語のラストで一番が言うセリフはその部分だけ切り取ってみたら、何てことは無いのかもしれない。
でも1本のゲームを通して、一番がどういう経緯でどういう答えを出してどういう気持ちでそこにいるのかが痛いほどわかってしまうので、しびれるんだと思います。
今回の僕の記事のように、どうしてもぶっとんだ部分に注目が集まりがちですが、これはそういうゲームではない。
春日一番という男が40を過ぎて成長していく姿を描いた心に沁みるお話のゲームです。
そして驚くのが、わりと女性がプレイしても楽しめるゲームみたいですねw
まったくキラキラしてない世界ですが、割と新鮮な男性像を感じるかもしれないw
そしてみんな「春日一番」を好きになっている。僕にとっても極めて楽しいゲームでした。
おすすめです。
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