
ある所にたいそう熱心な仏教徒がいたとする。
ある日その仏教徒の前に、仏様が降臨し・・・
「私のために仏像を彫りなさい。」と言ったならば・・・
その仏教徒は生涯をかけ、全身全霊を込めて仏像を彫り続けるだろう・・・。
そりゃあもう、最高のテンションで。

前回までのあらすじ。
入院中のマイディーの元へお見舞いに来てくれた吉田P/D。
手土産にバンダイMG 1/100 νガンダムVerKaを持参し、完成した作品をデスクに飾りたいので完成させて欲しいと依頼。
愛してやまぬFFXIVのP/Dデスクに自分のガンプラが飾られるという最高の栄誉。
【誰かのためにガンプラをつくる】それは、妥協は許されぬ本気の戦いとなる。
マイディーは自分の持ちうる全ての技術を注ぎ込み、νガンダムを完成させる事を誓うのであった。

「マスターグレード、1/100 νガンダムVer.Kaか・・・」
またとんでもないキットを選ばれたものだ・・・・。

発売は今から7年前の12月。
発売から7年たった今でも「名作キット」と誉れ高く、再販が繰りかえされている・・・長く愛されている傑作だ。
その分優れた完成品も多く発表されており、ヤフオクでの完成品最高落札価格は歴代最高と言われる92万。
シンプルなガンダムタイプの為、作り手のセンスが大きく問われるキットとも言える・・・。
それどころか、僕はこのキットを作ったことがない。

なぜなら、僕はいまいちνガンダムの良さがわかってないからだ。
もちろん、νガンダムが登場する逆襲のシャアは何度も何度も見てはいる・・・けど・・・
そう・・・僕はスペリオルっ子。
νガンダムのデザインが発表された当時、Z、ZZと進んできた流れで僕は「ガンダムセンチネル」にはまり込んでいた。
ガンダムの進化は、洗練された変形合体にあり。そう思っていた時代に発表されたあまりにもシンプルな「νガンダム」。
ガンダムセンチネルのメカデザインをしてた当時のカトキハジメ氏も「え?そっち!?」って驚いたらしい。
その時の印象を今でもひきずってしまっているので、なんとなく「物足りなさ」を感じてしまっているのだろう。

カルビ丼大好きー!ってなっている所に急に出された洗練された魚料理というか・・・。
もう僕の舌がスペリオルの舌になってしまっているのかもしれない・・・。
そんな僕に、このキットの最適解を導き出せるのだろうか?
いや・・・出さねばならぬ。
誰かのためにガンプラを作る・・・とは、そういう事なのだ。

うん・・・。
吉田P/Dのνガンダムを本気で作るために・・・まず僕が取らなければならない行動はただひとつだ!
まずは、「νガンダム」の良さを知る。
その為の第一歩・・・!! 自分の全力をこのキットに注ぎ込むための第一歩・・・!!

本気でガンプラを作る・・・とは・・・こういう事だ。

マスターグレード1/100 νガンダムVer.Kaを・・・!

もう1個買う!!

まずは予備機を組み、形状を把握、その魅力を探る。
完成した素組みのνガンダムを参考に、進むべき方向性を決定し・・・その為に必要な技術を他のプラモデル作りながら習得していく。

必要な技術を習得した後、製作開始。
予備機も本機と同じ施工を施し・・・出来の良いほうのパーツを採用する・・・!!
おそらくは1年がかり。

これからも長く生きるんだ・・・。
1体のガンプラを完成させる為に進む1年・・・それも悪くないな。

こうして、マイディーの2019年ガンプラライフがスタートしたのであった。
全力を出し切って1体のνガンダムを作る。 それは長い長い道のりである。
しかしきっと、今までにない楽しい道のりになるだろう。
つづく。