「耐えた・・・。」ギラバニアに一人佇む光の戦士はポツリと呟いた。
それは長く厳しい戦いだった・・・。
いや・・・時間はそう長くなかったのかもしれない。
ただ、そう感じていただけかもしれない・・・・。

自分は生き延びたのだ・・・。
生の喜びを感じさせてくれる 風と太陽を全身で感じながら・・・
光の戦士は思い出す・・・・
命がけで挑んだ・・・
「オメガ零式・シグマ編」。その戦いの全てを・・・・。
【前回までのあらすじ】TVドラマ光のお父さんをきっかけに知り合った仲間達で構成された とある飲み会があった。
原作者のマイディー、さんぽちゃん、むっきーちゃん、さんたさん、あいこめちゃんとそのお友達の天然先輩。
各自エオルゼアを各々の形で楽しみ、日々をすごしている。
お酒を交わしながら、エオルゼアでの悩みを語り合うメンバーたち。
その悩みを打破すべく、さんぽちゃんは熱く提案した。
「我々で固定を組んで、零式に挑みましょう!」この流れはまずいと、逃げ出そうとするエンジョイ勢のマイディーとあいこめちゃん。
しかし、さんぽちゃんの熱い説得に負け、参戦することに・・・。
だが・・・そこは酒の席・・・。
詳細が決まらないまま・・・飲み会は解散。
翌日、ツイッターを見てひっくり返るメンバー達。
「あれ?公開してやるの?」「終わってからブログで書くって話じゃなかったっけ?」「配信するんじゃないの?」
各々が各々の理解をしたまま解散した事が仇となり、情報が独り歩きを始めている。
とりあえず素面の状態でもう一度しっかりと話し合う必要がある!
「固定ミーティングをしよう!」そうだ!それがいい!となり日程を決めることになるメンバー達。
「○月×日はどうでしょう!?」マイディー 「OKです!!」
「その日は収録で!」「○月△日はどうでしょう!?」マイディー 「OKです!!」
「その日は、海外ですね~」「○月×日はどうでしょう!?」マイディー 「お・・OKです!!」
「その日はサウジアラビアです。」多忙極める人たちと組む固定活動。
打ち合わせのスケジュール合わせだけでも極級の難易度だ。
毎回自分だけ
「OKです!」と元気よく答える・・・
答える事ができてしまう自分に
深い悲しみを感じるマイディー。
かくして!・・・○月某日、
そんな厳しいスケジュール合わせの中、なんとか光の固定ミーティングが行われることになったのだった。
グングニル・マイディー宅。「フグでいいかなとか思ってました・・・」「危うく固定のミーティングに新幹線で向かわなければいけない所でした・・・」打ち合わせをリアルで行うものだと勘違いしていたむっきーちゃんとさんたさん。
あいこめちゃんが「打ち合わせはエオルゼアですよね?」と確認を入れてくれたのだ。
あ・・・あぶなかった。
とりあえず、リアルでは無理なので各自グングニルにキャラを持ち寄ろうとなったが、グングニルにはキャラクターの作成制限が・・・
仕方なくクロスワールドのパーティを組み、
どこかのコンテンツでミーティングを行おうという流れになった。プライベートのパーティ募集に、むっきーちゃん、さんたさん、そして打ち合わせ用キャラのあいこめちゃんと天然先輩、そしてさんぽちゃんが入ってきた・・・。
挨拶を交わすメンバー達・・・。
パーティリーダーは僕だ。
さて・・・どこのコンテンツでミーティングするか・・・。言うなればこれは・・・「店選び」!!FFXIVのいろんなイメージを背負った人たちの会合だ。下手なコンテンツは選べない。
むっきーさんは、フグを食べたかった。でも、さんぽちゃんは海鮮より肉がいいって思ってるはず。
さんたさん、あいこめちゃんは、お洒落なので雰囲気の良いお店がいいだろう・・・。
サラリーマン時代に培ったスキルが今、このエオルゼアで試される・・・。
海鮮でありながら、肉を感じさせ、なおかつお洒落な雰囲気・・・!!
ここだっ!!
シャキーン!!
僕がミーティング場所に選んだのは、「真ビスマルク討滅戦」。お魚が食べたいむっきーさん、お肉が好きなさんぽちゃん、その二人の欲求を満たす「鯨」をイメージさせるビスマルク。そしてエメラルドに輝くオープンテラスは充分にお洒落!!
このメンツに見合った素晴らしい「店」!
どうだ!この完璧な店選び!
「緑きつくないですか?」「風きつい」自分的は完璧に思った店選びだったが、ほぼほぼ
不評である。
飛び降りたい・・・。飛び降りても、またしゅいーんって戻ってくるけど・・・w
飲み会等で何度かお会いしてるメンバーだけど、ゲーム内で揃うのはこれがはじめて。中の人と会う時はそれほど緊張しないけど、エオルゼアで会うのは変に緊張する。
それだけ魂がエオルゼア側によっているからだろうか??
ミーティングの司会進行は、さんぽちゃんが担当。さて・・・さんぽちゃん・・・
このミーティングをどう切り出し・・・どうスタートするんだろう・・・。
興味津々だ・・・。
さんぽちゃんが口火を切る・・・。
「まず、自己紹介しましょう」
えっ!?そういうもの!?そういうものなんだっ!?そうか!これはリアルの仲間がエオルゼアではじめて揃うミーティング!
どれが誰か、しっかりと把握して進めないといけいないからだ!!
「マイディーです。」状況が混乱している時、まずは各自が当たり前と思っている事からしっかりと再確認していく。
大事だ・・・。
各自自己紹介を進める。改めてすごく豪華なメンバーだなと感じる。

自己紹介を行った効果が出たのか、その後 緊張がとけて普通に話せる雰囲気になってきた。
さすがさんぽちゃんだなーって思った。
そして話題は、そもそもなんで
固定をやろう!って話になったかの話題にうつっていく。
酒の席での話を みんなで遡っていく光の固定メンバーたち・・・
しかし・・・言ってることがてんでバラバラだw

そう・・・話を整理していくと・・・
元々はいろんな悩みを抱えてエオルゼアで生活している僕達が、
いろんなしがらみを一旦忘れて純粋にこのメンバーでコンテンツに行って遊ぼうぜ!というスタートだったw
さんぽちゃんも、年末色々なサーバーでさんぽキャラを使ってユーザーと遊んでたので、その一環として遊ぼうというお話だったのだ。
完全プライベートで遊ぶのか、それともそれを公開するのか・・・
そのあたりがあやふやなままになっており、むっきーちゃんがツイートする事で話題が一気に広まり騒ぎになってしまった。
それが僕達の現状だった。
あの日決めた「固定をやる理由」の再確認を終えた頃・・・・
コンテンツの終了時間が間近に迫っていた。あっという間の1時間!!
「店変えましょうか!」それを踏まえて、「じゃあどうするか?」を決めるため2軒目に移動である。
「次にどの店を選ぶか、マイディーさんのセンスに期待。」静かにさんぽちゃんが煽ってくる・・・・。
2軒目は失敗できない・・・!!この店選びは重要だ!!
今僕達に必要なのは・・・心からリラックスできる地元のような安心感!!
フランクに話せる環境が、僕達の進むべき道を自然な形で導き出してくれるはず!!
ここしかない!!
シャキーン!!
『リットアティン強襲戦』!!誰もが一度は訪れたことのある どこか懐かしい雰囲気を持った安心できる地元感。
入り口でおしゃべりをしていると、この店マスター リットアティン が遠くから寂しそうなまなざしを送ってくるのもこの店の特徴だ。
マスターが「昔は結構にぎわってたんですよ・・・」なんて少し寂しそうに笑う・・・最高の雰囲気じゃないか!
しかし・・・
「ティンさんwww」「めっちゃこっち見てるw」「あの立ち方がなんかかわいそうw」「だめだ、じわじわくるw」しまった!マスターのキャラが立ちすぎてたっ!!

そんなマスターに見守られながら、ミーティングは続く。
議題は、注目された零式への挑戦をどういう形で進めるのか。むっきーちゃんが酔った勢いでツイートしてしまった「運営のサポートは受けません」発言により、さんぽキャラはもう使えない。
つまり、さんぽちゃんも完全に1プレイヤーとして参戦するしか無い・・・。
ということは・・・さんぽちゃんも本キャラを出してくるしかない・・・。

でもそれは・・・おそらくこの世界の最も重要な秘密のひとつと言えるだろう。
僕自身も それは絶対に知ってはいけない領域だと感覚的にわかる。
この問題をどう乗り越えるか・・・
しばらくの沈黙の後、
さんぽちゃんはその答えを口にした・・・。
「僕は・・・この固定用にキャラを作って1からレベリングしてもいいかなって思ってます。」「え?」
「すごい!」
「まじかー!」「まあ、そんなに時間はかかんないと思うので・・・」さんぽちゃんは・・・なぜそこまでするのか・・・その想いを僕は察した。
さんぽちゃんは本当に嬉しかったのだ。他でもない・・・同郷のスターが自分が育てたこの世界に来てくれたこと・・・。
そのスターが、この世界で自分の正体を隠さずに遊ぶという、まったく新しい形をつくろうとしていること。
しかし、さんぽちゃんは思った。
その過程の中で様々な悩みに直面し・・・
今、この世界を素直に楽しめているのだろうか。
もちろんP/Dとしての側面からも見ているかもしれないが・・・きっとそれだけじゃない。
これは、オンラインゲームのP/Dと、それを遊ぶスターという関係だけではない。
同じ時間を同じ町で過ごした・・・
その町のおもちゃ屋のバイト君とバンドマンから続いてくるストーリーなのだ。
同じ町で育った二人の青年がそれぞれの道を通って大人になり、数年の時を経て仮想空間で友情を結ぶ。
これはそういう互いの「立場」と「立場」を超えた、「男」と「男」の物語なのだ・・・。
これもまた・・・オンラインゲームの持つ・・・可能性なのか。
僕はさんぽちゃんの決意をそのように理解した。
「ただ・・・それには少し時間がかかります。
むっきーさん今回の零式チャレンジこそ初のみんなとの横並びスタートになる!と楽しみにしてらっしゃったので・・・それが遅れるのが申し訳ないなと・・・。」「僕らもレベリング手伝いますよ。」「うんうん。」素敵な固定じゃないか・・・みんながみんなその立場を一旦置いて、純粋にこの世界を楽しむ。
むっきーちゃん!酔った勢いツイート!グッジョブですよ!
雨降って地固まるとはまさにこの事ですねっ!!
初の横並びスタート!がんばりましょうっ!!
「実は僕・・・もう3層に突入してて・・・練習のつもりがクリアしちゃって・・・」
よ・・・・
よ・・・
よっよよ・・・
よしだああああああああああああああああああああああーーーーーーっっっ!!!【深い慰め】きたああーーーーー!!すっごい『固定崩壊あるある』きたーーーーーー!!!
すごいっ!!これはすごいっ!!あのむっきーちゃんが・・・!!こんなにも
深い部分のオンラインゲームあるあるを起こしてくれた!!
これはもう首までどっぷりつからんと経験できひんあるあるやでー!!
そういう事が起こる所までFFXIVを遊んでくれてるんやでーーーっ!!
「wwwwwww」めちゃわろてるーーーっ!!「え?覚えてないんですか?横並びでー!ってw」「えー・・・言ったような・・・言ってなかったような・・・」みたいな空気になって、その後全員で笑い転げたw
そして・・・
満場一致で光の固定活動における、最初のルール(下記)が決定したのだった。
まあ全員冷静になって考えて見ると、現状ではスケジュールの関係で今すぐの長い固定活動は無理。
今回の固定での零式挑戦は一旦バラして、次回来る新レイド実装のタイミングで参加可能なメンバーだけで再び集まり、足並みをそろえて挑戦しましょう!という話になった。
それまでにさんぽちゃんは、専用のキャラを作ってどこかのサーバーでレベリング。
僕はそれまでに高難易度コンテンツの勘を取り戻すという事になり・・・。
そして、せっかく集まったんだから、何かやろうよ!ということで・・・手っ取り早く
その場にいたティンさんが限定解除で焼かれた。
ティンさん・・・・ありがとう。

こうして・・・光の固定チームによる「オメガ零式・シグマ編」の挑戦は・・・その門を一度もくぐることなく終わった。
ほんとお酒は怖いという結論を残し・・・終わったのだ。
しかし、この世界の終わりは、いつも新しい世界の始まりだ。次回の新レイドまで、みんなバラバラの道を進む。
そしてまた、この世界で出会うのだ。
かつてのおもちゃ屋のバイト君と、バンドマンのように。
光の固定活動! 第一部完
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