ある日、僕の所にメールが来ました。送り主は、神島真生さんという、一般のオンラインゲームプレイヤーさん。
彼女の役職は、
「上杉家家老」。そのメールは戦国時代から送られてきたものでした。
内容は、月額制のオンラインゲーム
「信長の野望Online」で、大きな合戦イベントがあり、それを僕に体験してほしいという内容でした。本来こういうお誘いは、スケジュールの関係でお断りする事が多いのですが、僕の中で少し
「気になっていたこと」もあり、神島さんはエオルゼアのグングニルにもキャラクターを置いているとの事だったので、一度お話を聞いてみることにしました。

神島さんは、とても熱心に
「信長の野望Online」の現状を伝えてくれました。
サービス開始からすでに13年もの月日が経過している事、人が減り8つあったサーバーが1つになってしまった事。
神島さんは信長オンラインが大好きで、ご自身でブログも運営されており長い間暮らしてきた信長オンラインの世界に恩返しがしたいと思っているという事、そして近く
「東西戦」という大きなイベントがあるという。
なので、その時に一度信長の世界を訪れ一緒に盛り上げてほしいというお申し出でした。

僕はジャニーズでも芸能人でもなんでもないし、僕が行ったところで自動的に盛り上がるなんて事なんて絶対にないですよ、どうか冷静になってください。と神島さんに伝えた。
すると僕が信長オンラインの事を記事にすれば、少なからずともエオルゼアで遊ぶ人たちに「信長オンライン」という選択肢を伝えることができる。私にはそういう「下心」があります。とストレートに神島さんは伝えてきた。
すごい・・・・。言葉遣いもとても丁寧で、気を配った話し方をされるのに、不躾だと言われるかもしれない本心を「下心」という言葉を使い伝えてくるとは・・・。 それだけ自分が生きてきた信長の世界を愛しているのだなという熱意はとても強く伝わりました。
でもそれとは別に、実は僕の中で「いつか信長オンラインの世界に行かなくてはならない」という気持ちがありました。
もう何年も昔から・・・なので神島さんのお話を聞くことにしたのです。
そういった経緯もあり、僕は神島さんのお誘いを受け、一度
「信長の野望Online」の世界を訪れてみる事にしました。
そして6月10日・・・・
キエーーーーーっ!!
神島さん・・・怖い・・・怖いです・・・っ!!モンスターとかならどんなおどろおどろしいのが来ても戦える気がしますが・・・
ここまで普通のおじさんの顔で襲ってこられるのはさすがに怖いですね。

神島さんは丁寧に僕を見守りながら、最初のチュートリアルクエストを案内してくれた。
移動方法、装備の仕方、戦い方、チャットの使い方を教わっていく。
普段は初心者支援等をする側なので、こうやって色々教わりながら進めていく初心者さんとしての旅はとても新鮮です。
それと同時にすごく学ぶことも多かった。
神島さんの教え方や興味の持たせ方も、お上手でした。

やがて、神島さんのお友達の方々も合流し、にぎやかになってくる。
皆さんこの信長オンラインの世界で長い間暮らしている方ばかりです。
せっかくなので、文化的な部分も見たいとリクエストしたら、景色のいいところに行きましょうという事になりました。
という事で安土城の物見台へと移動。本当はもっといい所があるんだろうけど、僕が体験版で、なおかつ最初のクエストをあまり消化していないので行動範囲が限られているのでここになったようでした。

うまく視点を操作すると、今は無き安土城の天守閣を見上げることができます。
歴史の教科書で見たことあるぞー!
ここでしばしのご歓談。皆さんが、この世界の歴史や良いところをとても生き生きと伝えてくれる。
正直最初は13年前のゲームだからさすがにグラフィックが厳しいかと思ってたけど・・・
数時間も冒険すれば、目がその世界の基準に慣れてくる。この世界の綺麗が綺麗だとわかってくる。これは意外な発見でした。
グラフィックの美しさはその世界に没頭すれば、目がその世界の基準になってきて他と比べる気持はしなくなっていくんだなあ。
しかし驚いたのは、それよりも生活部分の作りこみ。
FF14と同じように人をポイントすると、首がそちらに向くんです。PSO2にもドラクエにも無いこの機能を、信長オンラインはもっている。
そして皆さんちゃんと視線をこちらに向けて話してくれる・・・FF14と同じような文化が育ってて感動した。
また、ちゃんと昼夜の時間による明るさの変更もあり、ここで生きることの違和感をなくしている。
こういう基本的な部分をきちんと作りこんでいる所には正直驚いてしまった。
13年アップデートを繰り返し、今に至る。
この世界の節々に「これからも長く信長の世界を愛してもらおう」という運営の心意気みたいなものが垣間見えた。
そうか・・・君はこの世界で生きていたのか。実は僕には「信長の世界を見たい」と思った理由があった。

僕のオンラインゲームデビューはUCGOというガンダムのオンラインゲームだった。
実は一人出始めたわけでなく、会社の中のいいメンバー4人で始めた。
その中の一人、ユーリス君という人がいたのですが、彼は信長オンラインの出身者で会社でもよくその話をしていました。
彼から聞く戦国の世界は魅力的な世界で、オンラインゲームというものがいかにおもしろいかを僕に伝えてくれた。
信長やりましょうとも言われたけど、当時の僕はもっとロボットとか出るのやろうぜー!ってなんとなく断ってたんですよね。

その後もユーリス君といろんな世界を旅しました。
そして僕が旧FF14を始めたころ、彼は「プレステ3版」が出たら僕も合流しますよっ!って言ってた。
しかし旧FF14は大コケ、PS3版は新生までおあずけとなってしまった・・・。
そろそろ新生が始まるよという頃だっただろうか、ユーリス君に不幸が襲ってしまい意識不明のまま昏睡が続いている。
ご家族の方も他との接触を絶たれてしまわれたので、今もまだ昏睡が続いているのかどうなったのかを知る術は無くなってしまった。
でも彼は毎日このブログを読んでいたし、もし意識が戻ればまたこの世界に帰ってきてくれると思う。
そう信じている。

いつかそんな日が来たら、僕は君が好きだった信長の世界にも行ってきたんだよっていう話をしてあげたい。
あの世界はこうだったよ、あーだったよって教えてあげたい。

ユーリス君、すごいよ。ここにいる人たちは君がいた頃からずっとこの世界にいて、今でもこの世界が好きでこの世界の繁栄を願っている。いろんなものがいろんなところで繋がって、13年目にして僕をこの世界に導いてくれたんだよ。

戦国時代という荒れた時代の中で、この人たちはとても優しくて、すごくこの世界を愛してるのが伝わってくる。
オンラインゲームというのは、自分の目の前に広がっている世界だけではなくて、まだまだ僕の知らない世界でたくさんの人が一生懸命生きている。そこで今日もいろんな思い出や歴史が作られていく。
人の本質が「身体」ではなく「心」なのだとすれば、人がその本質を共有し生きる場所を「世界」と呼ぶのであれば、オンライン大三千世界は人間にとっての新しい「世界」になると僕は思うよ。

13年もの間、この世界を愛し続けた人達で紡がれた今の「信長の野望Online」は、とても暖かくやさしい世界だった。
長い年月をかけ、出来上がった世界の魅力をものすごく感じた。
オンラインゲームはこれから何年も何十年もかけて、人にとってとても安らぎのある世界になるといいな。
君がいた世界への13年目の旅は僕にそういう事を感じさせてくれたよ。
「帰参者を待っている。」神島さんは僕にそうおっしゃってました。
昔、信長オンラインで遊んでいたけど、色々あって離れていってしまった人。
今一度あの合戦の空気や、戦闘中の何気ない会話を思い出してほしい。
この世界には、あの頃からずっとこの世界で活き活きと暮らしている友達がいるという事。
昔この世界で遊んでいたよという人は、故郷に一度戻ってみるのもいいかもしれません。
もしそこに、今も変わらず暮らしていたあの頃の仲間がおられたら、きっと「おかえりなさい」と優しく迎えてくれると思います。

そしてこの後エオルゼアで予定があったので、お別れする時間になってしまいました。
この世界で優しくしていただいた皆さんの事は忘れません。
でもこれが今生の別れではありません。
僕はいつも指先を2回動かせばいつでもここに来られる場所にいるのですから。
僕はこれからもみんなに伝えていきたい。
オンラインゲームは目の前の世界が全てではないという事。
いろんな世界にいろんな物語があるという事をこれからもがんばって伝えていこうと思います。
オンラインゲームブロガーとして。
信長の野望Online13年目の旅はいろんな想いが交錯するとても深い旅になりました。
神島さんをはじめ、お世話になった皆様、本当にありがとうございました。
「それでは皆さん、お元気で!!」
「あ・・・ログアウト中にしゃべったらキャンセルになるんですねw」「はいw」【信長の野望Online】-東西大合戦- 6/8~6/22昔遊んでた方は、久しぶりに覗いてみるのも良いのではないでしょうか?
→公式ページはこちら←今回お誘いいただいた神島さんのブログはコチラ
•神島日記~帰参の段~
信長オンラインの記事も素敵ですが、神島さんの旅行記「ジャンヌ・ダルクを巡る旅」シリーズもすごいおもしろいです!
※追記 記事のアップ時、本文中にアカウントをお持ちの方は期間中無料で遊べますと書いておりましたが、月額料金が必要との事でした。
本文を訂正させていただきました。大変申し訳ございませんでした。
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