
もういくつのオンラインゲームの終了を見てきただろう。
それを体験するたびに、「オンラインゲームはサービス中しか遊べない」という事を実感する。
どんなに好きな世界でも、どんなに愛情を注ぎ込んで育てたキャラクターも、サービスが終わると見れなくなる。
僕らが毎日遊んでいる世界は「有限の時の中」にあるという事を忘れてはいけないと僕は思う。
僕らが愛してやまない世界は、いつか必ず終わるのだ。
そして今日また・・・ひとつの世界が終わってしまった。

2018年 6月30日(土) 16:00
オンラインTPS 『フィギュアヘッズ』 サービス終了。
昨夜が、フィギュアヘッズのラストナイトだったので、FCじょびヘッズ部はみんなでフィギュアヘッズにログインして最後のプライベートマッチをして遊んだ。

操作するキャラクターがロボットである事、操作がとても難しい事、TPSである事、そこそこのマシンスペックが必要である事。
一時期僕はフィギュアヘッズにはまって、じょびメンバーに推しに推したけど、このゲームの高い敷居を越えられるメンバーは多くは無かった。

何名かがフィギュアヘッズに挑戦したものの、
僕、せろくん、くらいぶ親方、くくり軍曹の4名だけがこの敷居を越えてフィギュアヘッズの面白みに気づくことができた。

みんな久しぶりのプレイだったけど、あっという間に感を取り戻し楽しい試合展開になった。
僕と親方のチームは前半戦押せ押せでせろ&くくり軍曹チームのポストトリガーを削ったので、これは勝てる試合だと確信した。

残り時間まで無駄な進軍は避けて防御に徹すれば勝てる!!
僚機を防衛に回しより勝利を硬くするため各種拠点を占領していく。

ところが、試合時間が残り2分ほどの所で気が緩んだのか、僕と親方両方がほぼ同時に撃墜された!
まるでこの時を待っていたかのごとく、せろ&くくり軍曹チームが攻め込み鮮やかな逆転勝ちを収めた。
いやー・・・油断した・・・w 負けた負けたw

せろくんがぽつりとつぶやいた。
「あー・・・こんなに面白いのに明日から遊べなくなるのが残念です。」
ほんとそうなんですよね・・・。

ほんとに面白かったんですよ、フィギュアヘッズ。
最初は難しい操作も、なれてくればそれが唯一無二の面白さに変わる。
ただその敷居が高かった。
オンラインゲームは、運営が苦しくなるとサービスが終わる。
一企業の商売なのだから、これは当然の事だ。
このおもしろさが万人に伝わっていればきっと終わらなかっただろう。
もったいない・・・あまりにももったいない。
そしてそれは、いちロボ好きとしてとても悲しい。
そんな事を思いながら、FC:じょびヘッズ部は最後の夜を楽しんだ。

そして、サービスが終了する本日。
とても粋なイベントが実施された。

フィギュアヘッズ ラストイベントとして、「サービス終了生放送」を行うという企画!
いろんなオンラインゲームの終焉の日を見てきた僕も初めて目にする試みだった。
今まで見てきたオンラインゲームの最終日・・・。
ユーザーがたくさんログインして、その世界の最後を惜しみ、サーバーが落ちる瞬間まで「ありがとう」「楽しかった」とシャウトする。そして味気ない通信切断のログが画面に表示され、公式ページから感謝のメッセージが表示される。
それが今まで体験してきた、サービス終了日の光景だった。
これって何気にすごい試みだぞっ!w

番組は、歴史を振り返るコーナーや質問コーナーなんかがあったんだけど・・・おもしろかったw
近接壁キャンは実は裏技として入れてたけど、その後の仕様変更で強くなりすぎてしまったので不具合でしたって事にした。とかもう終わっちゃうからぶっちゃけるけど・・・っていうノリがすごい面白かったw
本来であれば、サービス終了っていうオンラインゲームにとって最高にネガティブな日なのに運営スタッフと生放送を通じて一緒に過ごすという不思議な安心感。
これってすごい良い放送では??と本気で思った。だってユーザーが最終日に笑ってられるんですよ・・・。
サービス終了日にユーザーと素顔で向き合うとか・・・きっととんでもない勇気が必要だと思います。

そしていよいよ・・・サービス終了が近づく・・・。
フィギュアヘッズ2年間のサービスが終了する瞬間だ。
愛機も、愛用のフィギュアヘッズにもお別れの時が迫る。

放送では、カウントダウンが行われ・・・・。

16:00 ゲームセット。
フィギュアヘッズはその歴史に幕を下ろした。

カウントダウン完了後、放送でエンディングムービーが流れる。
運営スタッフからの一言メッセージ・・・・。
ぐっときますね・・・。
このゲームを遊んでくれてありがとうという気持ちが伝わるメッセージの数々・・・
運営スタッフのコメントが終了すると・・・

「Thank You For Playing!」
マジか・・・と目頭が熱くなった。
エンドロールとして・・・
ものすごい数のプレイヤー名が流れ出した。
僕はベータから遊んではいたけど、フィギュアヘッズがメインで毎日ログインしていたわけではない。
サービス終了間際に、ちょろっと本気で遊ばせてもらった程度だ。
それでも、これにはぐぐぐっときました・・・。

「自分たちの作ったゲームを遊んでくれてありがとう。」
言葉だけではなく、形としてそれが現れている演出に目頭が熱くなりました。
運よく自分の名前を見つけられた。 僕はこの世界にいたんだなあ。

まさに有終の美。
今まで見てきたサービス終了の光景の中で最も美しい最後だった。
有限の時の中楽しむオンラインゲームの世界において、「この世界は無くなってしまいますが、たしかにあなたはここにいましたよ」と公式が言ってくれる。
たったそれだけの事かもしれないが、それがその世界を愛したユーザーにとってどれだけの救いになるか・・・。
本当に素晴らしいエンディングだったと思います!

僕らが毎日遊んでいる世界は「有限の時の中」にあるという事を忘れてはいけないと僕は思う。
僕らが愛してやまない世界は、いつか必ず終わるのだ。
そして今日また・・・ひとつの世界が終わってしまった。
でもたしかに、この世界に「フィギュアヘッズ」という
とても楽しいオンラインTPSが存在した事をこの日記に記させて頂きます。
運営スタッフの皆様、お疲れ様でした!そしてありがとうございました!
フィギュアヘッズ戦記・完